2025年02月17日

リヤキャンバー&トー シム調整例

amt_005.JPG

170902-2.jpg
トヨタ ボクシィ(ZRR70W)のリヤサスペンションがトーションビーム形式であるため、キャンバーとトーを調整するシムを使用した例です。
直進安定性が不足していた車両ですが、このシムを使用して適切なトー調整を行ったことで、直進性が向上し路面からの影響も受けにくくなっているのが感じられました。



amt_001.JPG

210423-3.JPG
スイフトスポーツ(ZC31S)のリヤサスペンションもトーションビーム形式となっており、上記のシムとは違うもので調整しています。

フロントのみの調整よりリヤも同時に調整した方がご希望に叶うセッティングが可能になりますので、シム調整可能な車両にお勧め致します。

クスコからフィット( GK5 )とスイフトスポーツ( ZC32S ZC33S )用にリヤキャンバーアジャスターが出ており、上記シムと同じようにキャンバー&トー調整を行っています。





中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 19:13| Comment(0) | サスペンションセッティング

2025年02月14日

スイフトスポーツ

250213-1.JPG
スイフトスポーツ(ZC33S)に乗られるMさんより作業依頼がありました。


250213-2.JPG

250213-3.1.JPG
LLC交換に伴う冷却系通路内の洗浄です。
Moty's M668 ラジエター フラッシング剤を使用し、ラジエター内部と冷却系通路の洗浄を行います。



250213-4.JPG

250213-5.JPG
作業としてアイドリング状態で行うように記載されていますが、外気温が低く水温が上がりにくい為、エンジン回転数を少し上げて対応しました。(この時の気温は2℃でした)
充分に冷却したあとラジエタードレンボルトから洗浄後のLLC全容量を抜き取ります。



250213-6.JPG


250213-7.JPG

250213-8.JPG
LLCを抜いたあと、スパークプラグとエアクリーナーエレメントを交換します。



250213-3.5.JPG
今回のLLCは Moty's M747 クーラントを使用します。
この製品の特長として
「高温・高負荷条件下にさらされるあらゆるモータースポーツ用のクーラントとして開発された製品です。この高温・高負荷条件下にさらされる苛酷な条件下での高い冷却性能を実現させる一方で、-34℃というレーシングクーラントとしては、まれな凍結温度をも確保、オールシーズンタイプのロングライフクーラントとして仕上げています。」
これは夏期のエンジン冷却効果が高くなるということに加え、冬期の暖房効果が高くなるということになります。



250213-9.JPG
ヒーターバルブを開けた状態で冷却通路にM747を満たしたあとエンジンを始動し、エア抜きを行います。
外気温度が低い為エンジン回転数を少し上げてエア抜きを行います。
十分なエア抜きが終わったあと、エンジンを停止させ冷えた状態になってからラジエターキャップを装着し、リザーブタンクのMAXまでLLCを充填して再度エンジンを掛け、暖機後にLLCの漏れがないこととリザーブタンクのMAXを少し超えることを確認し終了。
今後抜けきれなかったエアが徐々に抜けてくるとリザーブタンク内のLLCが減るので、その都度Mさんに追加で入れて頂くようにお伝えします。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 18:18| Comment(0) | クルマ作業

2025年02月10日

スノーラ HS55J 

ホンダスノーラ除雪機(HS55J)のエンジンスターターロープが切れ、エンジン始動が簡単に出来なくなりました。

hs55j_01.JPG
リコイルスターターAssyを取り外したところ、リコイルスターターのスターターラチェットの掛かる部分の切り欠きが見えます。
ロープが切れたあとは、この切り欠きにロープを引っ掛けて始動していました。


hs55j_02.JPG
エンジンを始動した直後にロープが切れました。



hs55j_03.JPG
リコイルスターターAssyを分解
左下の袋の中身が交換するロープでホンダ純正品ですが、HS55J用は既に廃番になっていたので、別の機種のロープを準備。(太さと長さは同一でした)
構造は簡単なのですが、リターンスプリング(真ん中のグルグル巻きのスプリング)を組み付けるのが難しく、組み込むのに意外と時間が掛かりました。



hs55j_04.JPG

hs55j_05.JPG
リコイルスターターAssyのロープ交換終了。



hs55j_06.JPG
スノーラ本体にリコイルスターターAssy取付け
エンジンは一発で始動しました。
30年ほど使用して今回初めてスターターロープが切れましたが、よくこんなに長期間切れなかったのが不思議です。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 19:54| Comment(0) | その他作業

2025年02月07日

バッテリー 補充電

250207-2.JPG

冬期に乗ることのないインプレッサWRXのバッテリーは、気温の低いこの時期に於いて4週間ほどでエンジンを始動させるだけの容量が残らないため、2〜3週間毎に補充電を行っています。
純正バッテリーの55D23Lよりも容量の大きい80D23Lを搭載していますが、追加した電装系の消費電力(暗電流)が大きく80mAほど流れているのでこのような状態に。

バッテリー上がりを起こさないようにするための補充電ですが、こうすることによってバッテリーの寿命を延ばすことが出来ます。
このバッテリーは交換してから7年経過していますが、何の問題もなく使えます。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 22:16| Comment(0) | デモカー日記 (GC8) 

2025年02月06日

キャンバーボルト 装着例

amt_008.JPG

160610-2.JPG
メルセデスベンツ用のフロントキャンバー調整用ボルト。
車高を下げたことによりネガティブキャンバーの強くなった状態からミゾ付きのボルトに交換することで、ロアアームを内側に引っ張りポジティブ方向に調整します。



ZN_ZC_005.JPG

170811-2.JPG
ストラット用キャンバー調整ボルト
画像は日産ノートのフロントストラットへの装着例で、新車時の直進性の良くない症状を改善する為に使用し、ボルトを回転させることでキャンバー調整を行います。
このボルトは弊社デモカーのフィットハイブリッド(GP4)にも使用しています。

このキャンバー調整ボルトは太さ 12mm〜18mmで製造メーカーが準備しており、12mmと14mmの場合は締め付けトルクが自動車メーカーの基準値通りで締められる車両が多いので今でも使用しますが、15mm以上の太さの場合に自動車メーカーの締め付けトルクの基準値が大きく、その値でトルクを掛けられない事が多くなってきたため、最近のキャンバー調整で使うことを控えています。



jyunsei_001.1.jpg
そこで使用するのが自動車メーカー純正のキャンバー調整ボルトです。
自動車メーカー純正ボルトなので締め付けトルクに対応しています。

画像上から 17 16 15 14 12 mmのサイズです。
それぞれのボルトには調整するための太さの違いで2〜3種類存在し、車両によっては全長違いのものもあります。

画像14mmのボルトは以前紹介した「スバルBRZ(ZC6)のフロントキャンバーを調整」する際に使用不可だったトヨタ純正のボルトです。
BRZに使用するのには少し長さが不足していた為、他社自動車メーカーのボルトを使用することになりました。


241213-2.JPG
画像12mmのボルトは昨年12月にダイハツ ミラココアに使用しています。
フロントタイヤ外側の偏摩耗でご入庫された車両で、純正のボルトで十分に調整可能と判断し、片側1本のみ交換し、反対側は純正ボルトのままで左右差を無くすように調整しています。

画像12mmのボルトにはもう少し長いサイズのものが存在します。
ミラココアには長いので使用していませんが、ある車両に必要なため在庫で持っています。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 18:52| Comment(0) | サスペンションセッティング

2025年02月03日

リヤキャンバー&トー調整

リヤサスペンションにトーションビーム(アクスルビーム)タイプを採用する車両で、リヤキャンバーとリヤトーを調整する場合に使用するパーツをご紹介します。

amt_001.JPG

amt_004.jpg
デュアルアングルシムというキャンバーとトーを同時に調整可能するパーツです。
外面と内面にキャンバー調整用とトー調整用の厚さの異なる円盤が重なっており、回転させることでキャンバー側とトー側の設定量が変化します。
その変更を行ってからハブを固定するボルト通過部分を切削したのち、トーションビームとバックプレートの間に挟んでハブをボルトで固定します。
こうすることでキャンバーとトーが変更され希望する値に調整されます。
スイフトスポーツやアクアで使用し、希望通りの調整が出来ました。



amt_005.JPG

amt_006.JPG
トヨタ ノア・ヴォクシーの場合、ハブの大きさが違うため上記のデュアルアングルシムが使えません。
変化させる量の決まったシムを キャンバー側とトー側で それぞれ1枚ずつ合計2枚使用し、キャンバーとトーを調整します。
キャンバーを変更せずトーのみ或いはその逆の場合、1枚のみ使用して調整します。

リヤトーションビーム式のキャンバー&トー調整は自動車メーカーの整備マニュアルでは非調整となっています。
ところが、その昔ラリー車を作っているショップさんで、ハブの取付け部分に薄いステンレス板を挟んでいるのを見たことがありました。
何をしているのか聞いてみたところ、
「曲がらんクルマを曲がるようにしとる」
と言われ、最初は何のことかさっぱりわかりませんでしたが、上記2点のパーツと同じことを行っていたのだとあとから気付きました。
たぶん1mmとか1.5mmなどのステンレス板だったのだと思うのですが、アライメントの事を熟知されていたんですね。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 19:12| Comment(0) | サスペンションセッティング

2025年02月01日

キャンバーボルト

ZN_ZC_011.jpg
スバルBRZ(ZC6)のフロントキャンバーを調整する場合のボルトですが、メーカーの整備マニュアルではストラットを固定する上下2本のボルトのうち上のボルトを取り外して補修用フランジボルト(品番901000394)と交換します。
調整できる範囲は、0°±45'となります。

ZN_ZC_006.JPG
ストラット固定ボルト 
上 軸の太い部分 16mm
下 軸の太さ 14mm
上のボルトを取り外して下のボルトと同じボルト(品番901000394)に入れ替え、2mmのガタを利用してキャンバー調整を行います。
しかし実際に必要なネガティブキャンバーにするため、もう少しネガティブ側に調整するためのボルトを使用します。



ZN_ZC_007.JPG
トヨタ純正キャンバーボルトに14mm対応のものがありますが、長さが足りません。



ZN_ZC_008.JPG
長さが同じもので14mm対応のキャンバーボルトが他社自動車メーカーから出ており、これを使用します。
スバル純正ボルト(品番901000394)よりも少し細くトータルで−1°ぐらいまで調整が出来ます。
フロントキャンバーが-1°あればコーナリングに於いてフロントタイヤのグリップを活かせるようになります。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 18:45| Comment(0) | サスペンションセッティング

2025年01月29日

BRZ リヤラテラルリンク

ZN_ZC_001.JPG

ZN_ZC_003.JPG

スバルBRZ(ZC6)のユーザー様よりワインディング走行を行いたいとのご相談がありました。
当初 車高調整キットを装着する予定でご相談をされ、車高が下がることによりリヤサスペンションのネガティブキャンバーが過大についてしまうデメリットを修整するためのリヤキャンバー調整式リヤラテラルリンクのご提案をしました。
純正で付いているリヤラテラルリンクにはキャンバー調整機能がなく、社外パーツとしてキャンバー調整式のリヤラテラルリンクが販売されていますが、いずれも構造変更申請を行わなければならない製品となるのがネックです。

過去にトヨタ車のアルテッツァ(SXE10)やプログレ(JCG10)にはリヤラテラルリンク(リヤサスペンション アーム)にキャンバー調整用カムが標準で付いており、これと同じ構造になるように純正リヤラテラルリンクを用い製作して頂いたもので、ネガティブキャンバー側への調整は出来ずポジティブキャンバー側のみ調整が可能であるため、構造変更申請は不要になります。
弊社ではトヨタ86(ZN6)とスバルフォレスター(SH5)において装着し、86はサーキット走行向けの調整、フォレスターはストリート走行向けの調整という真逆のセッティングを行っていますが、車検整備もそのまま受けていらっしゃいます。

その後ユーザー様より純正サスペンションのままでアライメント調整のみでのワインディング仕様が可能かどうかのお問い合わせを頂きました
実はBRZのサスペンションはノーマル状態でかなりスポーツ指向にセッティングされているため、アライメント調整によってワインディング仕様にすることが可能なのです。
フロントはネガティブキャンバーを必要とするのでスバル純正のキャンバー調整ボルトを使用しますが、それだけではネガティブ値が不足するため、他社自動車メーカーの純正キャンバーボルトを追加してもう少し寝かせます。
リヤのキャンバーはそのままでOKなのでリヤトー調整を行えばフロントキャンバーと合わせて旋回性の良い状態になります。

純正ダンパー&スプリングを使用したままワインディング仕様にセッティングした車両も多いので、BRZ(ZC6)も同様な動きをしてくれることでしょう。

今回車高が下がらない状態なので、キャンバー調整式リヤラテラルリンクの装着は不要になりますが、将来車高調キットを装着されて車高を下げられた場合に必要になりますね。






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 17:53| Comment(0) | サスペンションセッティング

2025年01月27日

スバルサンバートラック

250127-5.JPG
スバルサンバートラック(S510J)に乗られるMさんよりフロントロアアーム交換依頼がありました。
走行距離が10万キロを超え、ハンドリングのシャープさも新車時ほど感じられなくなったそうで、リフレッシュのため交換されることになりました。


250127-1.JPG
左フロントロアアーム
取り外したアームのリヤ側ゴムブッシュは既にブッシュとしての機能が残されていないほどの状態です。


250127-2.JPG
右フロントロアアーム
こちらも取り外したアームのリヤ側ゴムブッシュは既にブッシュとしての機能が残されていないほどの状態でした。
これではハンドリングに影響が出て、シャープさは得られないですね。


250127-3.JPG
車両に取り付けた新品の左側ロアアーム

250127-4.JPG
車両に取り付けた新品の右側ロアアーム

サビによる固着があり取り外すまでに少々時間が掛かりましたが、予定通りに作業は完了しました。
ブッシュが新品になったことで走りも新車時のようにシャープさが戻ってくると思いますので、これでMさんに乗って頂くことにします。







中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 21:57| Comment(0) | クルマ作業

2025年01月18日

フォレスター オイルメインテナンス

250117-1.JPG
フォレスター(SH5)に乗られるYさんよりエンジンオイル交換依頼がありました。
走行距離による定期交換です。

エンジンオイル・・・・・apm 5W-30
オイルフィルター・・・・T600

オイル交換の際に下回りの点検を毎回行うのですが、エキゾーストマフラーを交換されている部分(タイコ部分)はキレイな状態を維持していますが、そこに接続する純正のエキゾーストパイプ部分の錆びがかなり進行しており、このままでは早々に朽ちていくように見えました。
このことをオーナーのYさんにお伝えしたところ、錆びの状態をご存じでした。


250117-2.JPG
「ちょっと相談がありまして・・・」とYさんよりフォレスターの車検整備のタイミングについてのご相談があり、車両整備に関してのお話をされました。
ご質問に対する私見を述べさせていただき、Yさんへの参考にして頂きましたが、Yさん自身で二者択一ぐらいまで絞り込まれていたので、将来の結果待ちとなりそうです。
さて、どのような結果を出されるのか・・・






中田自動車 Nakada Automobiles japan

〒939-0321
富山県射水市浄土寺104-14

TEL 0766-57-8701 / FAX 0766-57-8702
H / P : http://www.nakada-auto.com/
posted by アムロジン at 18:11| Comment(0) | クルマ作業